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実は窒息するのは人だけ?

○人の喉は食事と空気が交差する

 

 

実は哺乳類の中でも、誤嚥や窒息を起こすのは人間だけなのです。

 

それは、人の喉の構造にあるのです。

 

食べたものは、喉を通って食道に入っていきます(嚥下)空気も喉を通りますが、この場合は喉を経由して気管へと入ります(呼吸)

 

人も動物もこの道筋は一緒ですが、決定的に異なるのは動物の喉では飲み込む道と呼吸の道が分かれているのに対し(立体交差)、人の喉は両者が交差しているという点です(平面交差)。

 

すなわち、人は飲み込む道と呼吸の道の交差点で信号機で交通整理をしないとならないのです。

 

そのため、人では食べ物を飲み込む時だけ息をとめる必要があり、これがうまくいかなくなると誤嚥や窒息を起こしてしますのです。

 

 

 

 

○動物はなぜ誤嚥しないのか?

 

 

動物の喉は喉の位置が高く、飲み込む道と呼吸の道が立体交差になっているので誤嚥や窒息という事故は起こらないのです。

 

すなわち空気の通路は常に確保されていて呼吸をしながら食べ物を飲み込むことができるのです。

 

これは人にもっとも近い哺乳類であるチンパンジーでも同じなのです。

 

ちなみに人間の赤ちゃんも生後3か月くらいまでは喉の構造が飲み込む道と呼吸の道が立体交差方式になっており、息をしながらミルクを飲むことができるのですよ。

 

 

 

ウルタ歯科医院  潤田 眞